第47回:続きが気になる! 現在連載中の「三国志」コミックスを一挙紹介

文:中国エトセトラ編集部

「SOUL 覇 第2章」(C)武論尊・池上遼一/小学館 550円(税込)

「三国志」原作:北方謙三、作画:河承男/竹書房 680円(税込)

「漢晋春秋司馬仲達伝三国志 しばちゅうさん」著:末弘/講談社 540円(税込)

「三国志演義」を題材にしたコミックスといえば、横山光輝の「三国志」や、李學仁&王欣太による「蒼天航路」など、読み応えバッチリな作品がずらりと勢ぞろいしている。今回はそのなかから、現在週刊誌で連載中の作品や、描き下ろしコミックスとして発売中の作品を、いくつかピックアップして紹介したい。

「SOUL 覇 第2章」原作:武論尊、作画:池上遼一

ビッグコミックスペリオール(小学館)にて連載中の本作品は、タイトルの通り2004年からスタートした「覇-LORD-」の第2章(2012年2月より改題)。"劉備は日本人だった"という斬新な解釈で、倭国からやってきた武将・燎宇(りょうう)が壮絶な戦いを繰り広げるさまを、迫力のタッチで描いた作品だ。
趙雲を女性として描いたり、三国の戦いに倭国やローマ帝国が介入してきたりとオリジナル要素が満載なので、原作を読みこんだファンでも、新鮮な感覚で物語が楽しめるはずだ。「覇-LORD-」は全22巻、「SOUL 覇 第2章」は第1巻が発売中。


「三国志」原作:北方謙三、作画:河承男

竹書房より描き下ろしコミックスとして発売中のこちらの物語は、あの北方謙三版「三国志」(角川春樹事務所・ハルキ文庫)が原作のハードボイルドな劇画作品。節ごとに主要人物が切り替わり、それぞれの一人称視点でストーリーが進行するのが大きな特徴で、北方氏ならではの男臭い演出が随所に盛り込まれているのも見逃せないポイントだ。
コミックスは現在、第6巻までが発売中で、7、8、9巻はそれぞれ、9~11月に1冊ずつ発売予定。韓国漫画界の雄・河承男氏による美麗な作画の数々は、是非コミックスを手に取って、自身の目で確かめてほしい。


「漢晋春秋司馬仲達伝三国志 しばちゅうさん」著:末弘

イブニング(講談社)で連載中の本作品は、「三国志」では悪役として描かれることが多い司馬懿にクローズアップしたギャグ漫画。優秀だが争い事や危険が大嫌いで、何事にもやる気のない司馬懿仲達(しばちゅう)が、曹操、曹丕親子や、暴力行為もいとわない妻の張春華に振り回されながら戦乱の世をのらりくらりと生き抜く姿が、何ともゆる~いタッチで描かれている。
もちろん、しばちゅう以外にも強烈な個性を放つキャラが多数登場し、爆笑必至の珍事件が続々展開するので、豪傑たちの意外(!?)な姿を楽しみたい人は一読をお勧めしたい。コミックスは現在、第2巻まで発売中だ。