中華英雄4コマ列伝!! 第31回:鍾会(しょうかい)

文:中国エトセトラ編集部

鍾会 (しょうかい 225年~264年)


後漢末期に活躍した、魏の武将にして政治家。教育熱心な母親の影響で幼い頃から勉学に励み、15歳で太学(現在の大学に当たる教育機関)に入学、20歳で朝廷に出仕するようになる。その才能を、実力者である司馬師・司馬昭らに認められた彼は、若くして昇進を繰り返し、戦においても参謀として活躍するなど、政治・軍事の両面で数多くの功績を残した。

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だが鍾会には、他人の出世を妬む悪癖があり、その性格は次第に問題視されるようになっていく。そんな自分の立ち位置に焦りを感じたのか、蜀の討伐に成功した彼は、あろうことか敵将・姜維の誘いに乗り、魏への謀反を決意してしまう。しかし、他の将兵の賛同を得ることができず、彼自身も部下にあっけなく殺されてしまい、反乱は失敗に終わるのだった。

イラスト/穴吹りんこ