辛辣なガールズ目線でツッコむ『女子読み「水滸伝」』は、歴史本の斬新な形! 2013/3/30

女子読み.jpg 「水滸伝」と言えば、"義"が重んじられる男臭い印象の小説。だが実は、登場キャラがイイ男からだめんずまで百花繚乱、物語には恋愛、不倫、夫殺しなどのエンタメ性がもりだくさんで、女子受けする要素も多い。そんな女子の視点による魅力を、ノリ&テンポよく面白おかしく解いた書籍が『女子読み「水滸伝」』だ。文章は、「水滸伝」きっての悪女・潘金蓮と、淑女の鏡・張氏(林沖の妻)が話す会話形式。ガールズトークとは言え、中身自体は硬派で濃い。原典を一気に、でもポイントはつまんで語るあらすじ解説。好漢108人+αをイラスト付きで紹介する人物事典。成立過程や背景を述べる章では詳細部分も網羅。マニアはもちろん、初心者やにわかファンでも楽しく「水滸伝」を堪能できる稀有な歴史本なのだ。

『女子読み「水滸伝」』(著:秋山久生/三五館)は、1,470円(税込)で発売中。

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