孔明のからくり人形が乗る曳山もあり! 大津祭を観に行こう 2014/10/06

大津祭 本祭.jpg琵琶湖のほとり・大津市で、滋賀県無形民俗文化財の『大津祭』が行われる。荘厳な祭りの主役となる13基の曳山(ひきやま)は、いずれも江戸時代に制作された伝統深いもので、精巧なからくり人形が乗っているのが特徴だ。みどころのひとつは、曳山が街を練り歩く途中、人形が故事や能楽・謡曲などから来るからくりを演じる"所望"(しょうもん)。中でも、中華歴史ファンの興味をそそるのが『孔明祈水山』『龍門滝山』という曳山。諸葛孔明が、魏との合戦で、敵の大軍を押し流すよう水神に祈り大勝した話にちなむのが『孔明祈水山』。"所望"は、孔明が扇で招くと水が湧き流れ落ちる仕掛けだ。『龍門滝山』は、登竜門の故事にちなみ、黄河・龍門の滝を鯉が躍り上がる"所望"をみせる。秋の行楽シーズン真っ只中の今週末、ぜひ出かけてみよう! 
(写真は大津祭 本祭の様子。"所望"が20カ所で行われるほか、曳山から厄除けのちまきや手ぬぐいなどが見物人に向かって撒かれ、祭はにぎやかに盛り上がる)

「大津祭」
宵宮 10月11日(土):曳山から下ろされたからくり人形が町家で展示される。夕刻は提灯で曳山を灯す。
本祭 10月12日(日):曳山が丸一日町中を巡行する
場所:滋賀県、JR大津駅、京阪電車浜大津駅周辺
詳細はHPにて:http://www.otsu-matsuri.jp/home/

孔明祈水山.jpg(写真左)曳山『孔明祈水山』。
山は万延元年まで福聚山と呼ばれていたもの。曳山は、祭礼1週間前に組み立てられ、本祭の翌日には解体される。 

(写真右)曳山『龍門滝山』。
鯉のからくりは宝暦12年(1762)在銘で、わが国最古。 見送り幕「トロイアの陥落図」は、ゴブラン織りで国の重要文化財にも指定されている。



↓祭に行けない場合も、ここで曳山のからくりが見れる!
■ 大津祭曳山展示館
住所:滋賀県大津市中央1丁目2−27(アーケード内)
開館時間:10:00〜19:00 問合せ℡077-521-1013
HP:http://www.otsu-matsuri.jp/pavilion/
注:曳山の彫刻・からくり・装飾は2ヶ月毎に入れ替わるため、観たい曳山のスケジュールを調べるのがおすすめ。